本日の修理品
年末、年始にお預かりしたデニムの修理をせっせとやっているところですが、リブの補修依頼が入りましたのでご紹介します。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、リブの中程に虫食いによるポチ穴が開いています。直径3ミリほどで、このくらいならば簡易修理で充分カバー出来ます。作業としては、粉末の樹脂を穴に落とし込み、熱を加えて溶かして固めてしまうというやりかたです。袖口を解体する必要も無いので、時間もかかりません。ニットパーツは小さな穴でもそのまま着用していると大きく広がってしまい、補修が難しくなります。以前にも書きましたが、リブの丸ごと交換は、中表にするために袖口だけではなく身頃までバラさなければならず、恐ろしく手間とお金がかかります。
穴が開いたら早く手を入れるにこしたことはないのです。
ところで日本には、高価な着物やジャケットの穴あきを補修する、専門職の人たちがいます。メーカー時代に、そのワザを目のあたりにしましたが驚くべきものでした。直径1センチほどの大きな穴を、その服の別の部分(縫い代や見返し端)から取った生地をほぐした繊維で、一本一本拡大鏡を見ながらピンセットでかけついでいくのです。仕上がりは完璧で、穴の痕跡すらありません。日本の職人技術の素晴らしさにすっかりヤラれました。
しかし、こういう人たちがヨーロッパのマエストロのように高く評価されないと技術は伝承されないでしょうね。現状では専門職は減っていく一方です。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、リブの中程に虫食いによるポチ穴が開いています。直径3ミリほどで、このくらいならば簡易修理で充分カバー出来ます。作業としては、粉末の樹脂を穴に落とし込み、熱を加えて溶かして固めてしまうというやりかたです。袖口を解体する必要も無いので、時間もかかりません。ニットパーツは小さな穴でもそのまま着用していると大きく広がってしまい、補修が難しくなります。以前にも書きましたが、リブの丸ごと交換は、中表にするために袖口だけではなく身頃までバラさなければならず、恐ろしく手間とお金がかかります。
穴が開いたら早く手を入れるにこしたことはないのです。
ところで日本には、高価な着物やジャケットの穴あきを補修する、専門職の人たちがいます。メーカー時代に、そのワザを目のあたりにしましたが驚くべきものでした。直径1センチほどの大きな穴を、その服の別の部分(縫い代や見返し端)から取った生地をほぐした繊維で、一本一本拡大鏡を見ながらピンセットでかけついでいくのです。仕上がりは完璧で、穴の痕跡すらありません。日本の職人技術の素晴らしさにすっかりヤラれました。
しかし、こういう人たちがヨーロッパのマエストロのように高く評価されないと技術は伝承されないでしょうね。現状では専門職は減っていく一方です。