八方ミシン調整中

八方ミシン調整中
導入した八方ミシンには通常の押さえガネのほかに「片押さえ」が付いていて、ファスナーの取り付け部のコバ縫いや、奥まったところギリギリに針を落とすときに取り換えて使用する。
この「片押さえ」は、少ない面積で革を押さえて送っていくので、その分送り歯にはテンションがかかって、どうしても革表面に痕が残りやすい。
そこで送り歯全体を包むようにエポキシの接着剤で薄く塗り固め、歯痕があまり残らず、スリップもしないように対策してみた。
一番痕の残りやすいヌメ革での結果がまずまずだったので、ほぼ実用レベルに達しているのではないかと思われる。

画像1/対策前の「片押さえ」で縫った状態。ステッチと並行して押さえの痕がクッキリ。

画像2/主液と硬化剤の二液タイプのエポキシ接着剤。

画像3/脱脂した送り歯全体を包むように塗布。

画像4/硬化後に八方ミシンにセットして試し縫い。

画像5/押さえの痕がほとんど気にならないレベルになった。