サンズ・オブ・アナーキー

サンズ・オブ・アナーキー
アメリカで6年間、7シーズン放映されたTVドラマ。
DVD化されたのを借りてきて観始めたのだが、これが面白くて、あっという間に2シーズン分見終わった。
カリフォルニアの架空の田舎町を舞台に、自動車修理工場を隠れ蓑に武器売買を生業にするバイクチームを描いている。
犯罪集団でありながら、麻薬をご法度とし、町の乱開発にも抗って、住民からは一目置かれ、地元警察とも持ちつ持たれつでやっている。
しかしトラブルの種は尽きず、進出してくる黒人ギャングやメキシコ系のバイカー、ネオナチとの抗争は頻発し、火器取締局の追及は厳しい。
フィクションとはいえ、彼らの疑似家族を中心とした価値観、ライフスタイルは、以前読んだヘルズエンジェルスの創始者の回顧録に描かれていた世界そのままで、実にリアリティがある。製作にあたっては相当リサーチもした模様。
人種間抗争やIRAのような国外の反体制組織との駆け引きも織り込みながら物語は進んでいくが、人種の描き方はかなりステロタイプ化していてわかりやすい。
登場するバイクは走りを重視した所謂フリスコスタイルで統一されているが、あくまで小道具の一つとしての表現にとどまっているので、ハーレーフリークには物足らないかも…。
配役にはベテランが沢山出てくるし、これだけ作り込まれた作品がTVドラマだというところが、アメリカのエンタメの凄さじゃないだろうか。