悪党に粛清を

悪党に粛清を
レンタル屋でたまたま見かけ、西部劇の新作というだけで大して期待感無しに借りてきたのだが、意外に傑作。
久しぶりに観た本格的な西部劇であった。
といってもハリウッドウエスタンではなく、なんとデンマーク製。そしてテイストは、昔懐かしいマカロニウエスタンそのもの。単純明快なストーリーに、鮮やかな色彩表現。キャラクターもそれぞれきちんと描き込まれていてわかりやすい。セルジオ・レオーネの映画を観て育ったデンマーク人の監督が、思い入れたっぷりに作りましたという感じだろうか。
主演は007で悪役をやったデンマーク人俳優のマッツ・ミケルセンで、故国で軍人だったアメリカ移民を寡黙に演じる。ヒロインのエヴァ・グリーンは007での共演女優。インディアンに舌を切られて話せないという役どころで、こちらも表情だけの演技。残忍な町のボスはジェフリー・ディーン・モーガンが余裕たっぷりに演じる。
とても良い作品だと思うが、邦題が安直すぎるのが残念。