名著であるため、ご紹介

名著であるため、ご紹介
『関東大震災 朝鮮人虐殺の真実』 工藤美代子著 産経新聞出版 

世に言う関東大震災時の朝鮮人虐殺は、既成事実として学校の教科書にまで載せられている。
震災後の混乱時に、朝鮮人が井戸に毒を投げ入れたり、家屋に火をつけたりしているという(流言飛語)によって起こされた日本人による虐殺事件であるとされる。
ところが、当時の資料を分析していくと、全く異なる実態が見えてくるというのが、本書の主題である。
中でも震災に乗じて組織的テロをおこなった朝鮮人抗日活動家の存在、実際に殺人や強姦、放火、窃盗を行った不逞鮮人の存在をあげ、根拠の無い(流言飛語)に踊らされた日本人が過剰な暴力をふるったわけではないということをあきらかにしている。
当時都心部で唯一震災被害が軽微だった東京日々新聞社は震災直後に、『日本人男女十数名をころす』『横浜を荒し 本社を襲ふ 鮮人のため東京はのろひの世界』との見出しでその状況を詳しく報道している。
実態として日本人を狙った犯罪が多発していたのだ。
また、在郷軍人や青年団が自衛的に制圧、殺害した不逞鮮人の人数も、その後実態とはかけ離れたとてつもない数字に膨れ上がってしまっている。この(被害者数の膨張)は、まるで南京大虐殺説と同じような構図である。
残念な事に、日本人の中にこそ、その自虐の系譜が存在するのだ。
朝鮮人虐殺の虚構性を鋭く指摘し、自虐史観に縛られた日本人を覚醒させる、工藤美代子さん渾身のノンフィクション。